現在看護業界では、医療技術の高度化や専門分野の細分化に伴い、看護師も更に専門性を高めて活躍の場を広げるために、日本看護協会による資格認定制度が設けられています。この制度は、国家資格である一般的な看護職の他に設置されたもので、制度自体は1990年代に段階的に発足しているのです。そのため、特に目新しい制度ではないものの、近時では特定診療科の中でも医療技術の発展により、更に細かく専門診療科が分かれる他、最先端の医療現場ではチーム医療の導入が進み、そのチームの一員を構成する看護師にも専門性が求められる状況にあります。
これらのことから、現在キャリアアップを目指す看護師から、資格の取得が注目を集めており、実際に業界内では専門的な資格を有した看護師が増えつつあるのが現状です。また、医療現場でも、殊に大学や国公立など大規模総合病院では、看護師の採用でも専門的な資格を有した看護師は一般の看護師とは別枠で募集し、報酬面等有利な雇用条件を提示する傾向にあるのです。現在ある資格には、専門看護師と認定看護師、認定看護管理者の3つであり、それぞれに一定レベルの知識や看護技能、経験が求められる他、特に専門と認定看護師には、その中でもガンや小児、救急看護など更に専門分野が幾つかに分かれる状況にあります。
そのため、個々の看護師が得意とする分野や更に専門性を追求したい分野などの資格を取得することができ、業界内に於いてよりプロフェッショナルな看護師として現場で活躍し、更なるキャリアを積むことができる環境が整うのが現状です。